勉強しない中学生は放っておくべき?そのリスクと親がやるべきことを解説

 

中学生のお子さんが勉強をしない、と悩んでいる保護者の方は多いと思います。

「部活に夢中になるのはとても良いことなので、応援したいけど、もう少し勉強してほしい」
「ゲームに夢中で、宿題すらやらない」
という声をよく聞きます。

親が「勉強しなさい!」と何度も言うのは逆効果だと言われています。
だったら放っておいてよいのでしょうか?
いいえ。放っておくのはリスクが高すぎます。

そこで今回は、勉強しない中学生を放っておくことのリスク、そしてそんなときに親がやるべきことをご紹介します。

*目次

 

勉強しない中学生を放っておくことのリスク

勉強しないお子さんをひたすら叱るのはおすすめできません。
しかし、親が何もしないと、以下のようなリスクがあります。

 

どんどん勉強しなくなる

勉強しない中学生を放っておくと、ますます勉強しなくなります。

部活に熱中している中学生は、顧問の先生から「成績が下がったら部活は続けられない」などと言われることが多いため、なんとか勉強も諦めずに頑張る子が多いようです。
しかし部活の先生からも、親からも何も言われなければ、ラッキーと思って自分からは勉強しない子がほとんどです。

 

だんだん授業がわからなくなる

中1の最初の頃は、勉強をしなくても定期テストで良い点数が取れたりします。しかしそのまま勉強しないでいると、当然授業の内容が分からなくなってきます。
特に積み上げ型の数学や英語は、基礎ができていないと、どんどん分からなくなります。
勉強しないまま放っておくと、中2からはますます授業が分からなくなるでしょう。

 

自己肯定感が下がる

授業が分からなくなると、定期テストの結果も悪くなります。
するとたいていの子は、自分に自信が持てなくなり、自己肯定感が下がるのです。
思春期の中学生は、自己肯定感が下がると、精神的に不安定になり、その影響は親子関係や友人関係にも及びます。
友人関係が崩れることは、親が想像している以上に、子供たちの精神不安を招くため注意が必要です。

逆にここで勉強をすることで自分に自信を持てるようになると、自分を周囲と比較したりせず、自分自身の好奇心が育ちます。
気持ちがポジティブになり、勉強や他のことでつまずくことがあっても、気持ちを切り替えることができるのです。

 

勉強の習慣化が難しくなる

勉強しないまま放っておくと、勉強の習慣化が非常に難しくなります。
これから進学し、将来的には社会に出る中学生にとって、結局はこの勉強の習慣化が最重要と言えるかもしれません

何かのきっかけで「勉強をやろう!」と決めたとします。
しかし勉強をしない生活に慣れてしまうと、30分間机に向かうことさえ難しいのです。
勉強を全くしない期間が長ければ長いほど、勉強の習慣化は難しくなります。

さらに、勉強の場合は、「理解できない」ケースが出てきます。
せっかくやる気になっても、理解できないと、モチベーションは下がります。
やる気になって勉強を始めてみたら、どんどん理解できて、勉強が習慣化されたというケースは少ないのです。

またこの勉強の習慣化は、高校、大学、社会人になっても影響がでます。
社会人になって、仕事を覚えるために自宅で予習することがあります。
勉強の習慣化が学生の頃からある人は、仕事が終わって疲れていても、毎日1時間くらいなら仕事の予習をすることができるのです。
中学生の間に習慣化することは、未来に大きなメリットがあるのです。

 

志望する学校に進めない可能性が高まる

中学の時に勉強をしないと、勉強の基礎体力がつきません。
特に積み上げ型の教科である英語や数学は、ここでつまずいたまま受験を乗り切るのは大変です。
上述の「勉強の習慣化」が大事になってきます。

💡
神奈川県の公立高校入試の問題文は、教科を問わず、文章量が増えています。
勉強の習慣化が出来ている人は、問題文に常に触れているため、「問題文が理解できずにつまずく」ということがなくなります。

 

 

親がやるべきこと

放っておかないなら、親は何をすべきか。
親子のコミュニケーションは絶対に大切です。
以下にご提案しますので、是非参考にしてください。

 

好きなことはとことんやらせる

好きなことはできるだけ制限をかけずにやらせてください。
集中力を高める効果があります。また忍耐力や継続する力が育ちます。

「好きなことはゲームなので、好きなだけやらせたら一日中やってる」というご家庭もあるでしょう。
確かにこれは親にとって悩ましいことですね。
ゲームなど、あまりお勧めできないことの場合は、毎日ゲームと勉強をセットでやらせてみてください。
「勉強や宿題を先にやれば、残った時間は全部ゲームに使える」といったセットです。
「好きなことを制限されていない」と感じることで、勉強を始めるきっかけになることがあります。

そして好きなことで覚えた集中、忍耐、継続の仕方を、勉強に置き換えられることがあるのです。

逆に好きなことを制限されたり、禁止されると、勉強への意欲はますます下がり、勉強の習慣化への道は遠くなります。

 

家庭での学習環境を整える

小学生、中学生、高校生を問わず、家庭での学習環境は大切です。
中学生くらいになると、小学生のように「親がそばにいるからリビングで勉強したい」という子は減ると思いますが、本人がリビングの方が落ち着くのであれば、それもよいと思います。

自分の部屋で勉強する場合は、一緒に片づけをして、スマホやゲームは手の届かないところに置いておきましょう。
「30分間勉強に集中する間は、スマホとゲームはリビングに置いておこう!」などの約束をしてみてください。

 

勉強をするとどうなるかを伝える

現時点で勉強をしていないお子さんに、上述の勉強しない中学生を放っておくことのリスクを伝えても響かないかもしれません。

そこで、勉強するとどうなるかを伝えましょう。

今から勉強をして、習慣化できれば、以下のようなことが可能になります。

  • 将来の選択肢が広がる
  • 社会に出てからの苦労が減る
  • 自己肯定感が上がる
  • 人間関係がうまくいく

 

お子さんが興味をもてる勉強を見つける

親子のコミュニケーションを密にしていると、良い親子関係が築けます。
すると、お子さんが興味をもっていることが見えてくるはずです。

是非将来の夢について話してみてください。
そこから、お子さんの興味のある教科を見つけ、その勉強から始めてみましょう。

将来の夢がなくても全く問題ありません。
そういう時は、今興味のあることから教科を見つけてあげてください。


今興味のある事:ゲーム
興味の持てる勉強:プログラミング、数学

親が一方的に特定の教科を薦めるのではありません。コミュニケーションから見出してください。

 

塾に通わせる

お子さんが興味を持つ教科を見つけて勉強を始めても、すぐに理解できるとは限りません。
あるいは、最初は理解できても途中でつまずくことは当たり前です。
そういう時は、塾を検討してみてください。

塾には、経験豊かな講師や、お子さんと年齢の近い講師がいます。
また同年代のお友だちが一緒に勉強をしています。

親が「勉強しなさい!」と言い続けるよりはきっと効果があります。

お子さんに合った塾を探してみてください。

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まとめ

勉強しない中学生を放っておくことのリスク
  1. どんどん勉強しなくなる
  2. だんだん授業がわからなくなる
  3. 自己肯定感が下がる
  4. 勉強の習慣化が難しくなる
  5. 志望する学校に進めない可能性が高まる

 

親がやるべきこと
  1. 好きなことはとことんやらせる
  2. 家庭での学習環境を整える
  3. 勉強をするとどうなるかを伝える
  4. お子さんが興味をもてる勉強を見つける
  5. 塾に通わせる

 

ベストワン藤沢校では、5教科のほか、英検対策にも力を入れています。

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監修:河原紀夫
ベストワン藤沢校学校長

横浜生まれ、鳥取育ち。
東京外国語大学外国語学部(現国際社会学部)中退、青山学院大学文学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科中退。
大学生時代に塾講師として教壇に立ち、そのまま塾業界へ。塾業界28年。
「先生、できた!」「先生、ここが分からないんですけど」が大好物。
3歳から慣れ親しんだ自然も、田舎暮らしの中で憧れた都会の喧騒もどちらも好み、そのどちらも共有できる神奈川県藤沢市に在住。
都会と田舎を行き来するドライブと読書が趣味。養老孟司と大森正蔵とマーク・トゥエイン、J・D・サリンジャーを愛読。

 

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