国語だけじゃない!?語彙力の重要性と語彙力を高める3つの方法をご紹介

 

最近、「子供の読解力を上げたい」という相談が増えています。

「ゲームはするけど本は読まない」
「大学入試の文章量が増えていると聞いて」

など、心配している保護者の声を聞きます。

実際に、大学入試問題は、教科を問わず、文章量が増えており、高い読解力や情報処理能力が求めらるようになりました。

結論から言いますと、国語だけでなく読解力を上げるならまずは語彙力アップです。
今回は、語彙力に焦点を当て、語彙力が重要な3つの理由語彙力が低い場合の2つのデメリット語彙力を高める3つの方法をご紹介します。

*目次

 

語彙力が重要な3つの理由

「語彙力」とは、知っている言葉の量を指します。
この語彙力を高めることで、広範囲に良い影響が出ます。

理由①国語の成績が上がる

語彙力が上がることで、もっとも影響を受ける教科はやはり国語です。
何といっても長文読解に強くなります。

国語が苦手な人は、長文を読んでいるときに知らない単語や表現を読み飛ばしてしまいがちです。理解できた範囲から想像して作者の意図や主人公の気持ちを回答するのは困難です。
しかし語彙力の高い人は、例え知らない単語が出てきても、類似する単語を知っている場合があります。その類似単語から推測して全体の内容を理解できることも少なくありません。

極端なことを言うと、語彙力を上げずに国語力・読解力を向上させるのは難しいということです。

「国語の成績が伸びない」という悩みの原因は、語彙力にあるかもしれません。

理由②国語以外の成績も上がる

日本語の読解力が上がれば、国語以外の問題文も理解できるようになります。
神奈川県の公立高校入試の問題文は、教科を問わず、文章量が増えているようです。
理科や社会でも、問題の文章が難しすぎて回答が分からないということが起こるのです。

また2023年度の共通テストでは、数学問題の文章量が多く
「国語の問題かと思ったよー」
という生徒さんの声がありました。

このように語彙力アップは、全教科に影響を及ぼすのです。

理由③学習効率が上がる

何かを学ぶときは、必ず言葉による説明・解説を理解しなければなりません。語彙力のある人は、先生や教科書の「言葉による説明」をスムーズに理解することができます。
説明を理解するまでの時間が短くなるため、当然学習効率が上がるというわけです。

学校の教科の勉強だけではありません。例えば新しく興味を持った分野の本を読んだときも、文章を理解できるため、より興味が深まります。
興味が深まる→もっと本を読む→さらに知識が深まる
このプロセスの時間が短くなるということです。

 

語彙力が低い場合の2つのデメリット

逆に語彙力が低いと、以下のようなデメリットが考えられます。

①伝える力が弱くなる

語彙力が低いということは、言い換える力が低いとも言えます。
例えば、相手に何かを伝えようとしたときに伝わらなかったとします。語彙力の高い人は、類義語を思いつくので、別の言い方に変換することが出来るのです。
しかし語彙力が不足していると、うまく言い換えることが出来ず、その結果落ち込んで、自己肯定感の低下にもつながります。

②読解力が低くなる

国語の長文の読解力も低くなりますが、普段の生活の中で、相手の話を理解する力も低くなります。
やはり言葉をきちんと理解できると、相手が何を言いたいのか、どんな気持ちで言っているかを分かりやすくなるのです。

 

語彙力を高める3つの方法

ではどのようにして語彙力を高めればよいのでしょうか?
意外と短い時間を使って高めることが出来ます。

①さまざまなジャンルの文章を読む

国語の教科書だけでなく、色々な文章を読んでください。

学校でも語彙力アップのためのさまざまな取り組みが行われているようです。
例えば以下の方法で、生徒たちの語彙力が飛躍的に上がったという報告があります。

  • 新聞記事を読んで、内容を要約する
  • 始業前の10分間は読書をする

もちろん興味のある分野・作家の文章もどんどん読みましょう。

当塾では
「まずは興味のあるものから読んでみて」
と伝えています。

長めの文章であれば、尊敬する人のブログやSNS投稿を読むこともよいと思います。

「興味のある分野・作家はいない」
という人も多いでしょう。
そういう時は
「本屋さんで1位の本、読んでみて」
と勧めています。

②知らない言葉は必ず調べる

ネット検索でもよいと思います。
知らない言葉の意味が分かり、前後の文章、または文章全体が理解できるようになる快感を是非味わってください。

💡ポイント💡

ノートを付ける
せっかく調べたのですから、できれば「言葉ノート」を作ってください。あとから読み返すことで、記憶が定着します。


③アウトプットする

調べた言葉を使ってみる

せっかく読書をして、知らない言葉の意味を調べて、ノートを付けたのですから、是非その言葉を実際に使ってみてください。

例:

  • 家族との会話で使ってみる
    家族なら多少ぎこちなくても安心ですね。
  • SNSで発信してみる
    文章に自信がなかったら、そのまま「今日はこの言葉を調べたら、こういう意味だった。例えばこういう風に使うのかな?」などでもよいと思います。
なんでもいいからアウトプットする

調べた言葉でなくてもOKです。
「書く」「話す」ことが重要なのです。

例:

  • ブログやSNSで発信する
  • 日記を書く

💡ポイント💡

  1. SNSを使う時は、「他人が読む」ことを意識して、正しい日本語を書くよう心がけましょう。
  2. 普段から自分の気持ちを簡単に表せる「やばい」「すごい」などはできるだけ使わず、別の言い方を意識してみてください。

これができたら語彙力アップのスピードが加速します。

知らない言葉ばかりで書かれた文章は、分かりにくくて当然です。
語彙力アップは、国語だけではなく、広範囲にわたる悩みを解決してくれます。

 

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監修:河原紀夫
ECCベストワン藤沢校 学校長

横浜生まれ、鳥取育ち。
東京外国語大学外国語学部(現国際社会学部)中退、青山学院大学文学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科中退。
大学生時代に塾講師として教壇に立ち、そのまま塾業界へ。塾業界28年。
「先生、できた!」「先生、ここが分からないんですけど」が大好物。
3歳から慣れ親しんだ自然も、田舎暮らしの中で憧れた都会の喧騒もどちらも好み、そのどちらも共有できる神奈川県藤沢市に在住。
都会と田舎を行き来するドライブと読書が趣味。養老孟司と大森正蔵とマーク・トゥエイン、J・D・サリンジャーを愛読。

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